〇交通事故のケガは健康保険が使えないって本当?

『健康保険』を使っても治療を受けられます。

交通事故のケガを治療される場合、『自賠責保険』を適用するケースが大半ですが

『健康保険』を使っても治療を受けることができるんです。

 

まず『自賠責保険』について簡単に説明します。

自賠責保険は『自動車損害賠償責任保険』の略称になります。

交通事故被害者の救済を目的とした『自動車損害賠償保障法』に基づき、原付を含む全ての自動車に加入が義務付けられています。

つまり、自賠責保険に加入していない自動車は行動を走ってはいけないということです。

自賠責保険では被害者の方については保険の対象となりますが、ご自身のケガ・車・物損などに関しては適応外となります。

そんな時に必要になるのが、任意保険の『自動車保険』ということになります。

健康保険について

日本では職業別に何らかの公的医療保険に加入しています。

国民健康保険・〇〇健康保険協会・組合 などのことです。

ケガ・病気をして病院・接骨院で治療を受けた時に保険証を提示すると、負担額が3割になります。(1割・2割・3割 収入により変動)

多くの方が何かしらで利用したことがあるのではないでしょうか。

 

〈注意〉健康保険を適用できないケース

健康保険が適用できないケースが大きく3つあります。

①労災保険の適用となる『労働時間中・通勤中』にケガ

②『法令違反』によるケガ

(例)飲酒運転や無免許運転中によるケガ

③『第三者行為』によるケガ

 

の3つに関しては、健康保険が使えず、医療費は全額自己負担となります。

①・②に関してはご存知の方もいるかと思いますが、③『第三者行為』というフレーズは聞きなれていないかもしれませんね。

『第三者行為』とは交通事故や喧嘩など第三者による行為によってケガをした時適用できるケースです。

 

交通事故のケガを健康保険を使って治療できるというのは、この『第三者行為』を適用して治療を行う場合となります。

 

※交通事故のケガは本来加害者が負担するのが原則ですが、健康保険を適用して受けることもできます。

この場合、加害者が支払うべき治療費を健康保険が立て替えて支払うことになります。

この制度を適用する為には、届出が必要となります。

 

必要な届出書

〇交通事故、自損事故、第三者(他人)等の行為による傷病(事故)届

〇負傷原因報告書

〇事故発生状況報告書

〇損害賠償金納付確約書・念書/損害賠償金納付確約書

〇同意書

〇交通事故証明書

などの届出書が必要となります。

 

私の経験上ですが、ほとんどの方はこの『第三者行為』の手続きをしないで治療を行っています。

ほとんどの方が、『自賠責保険』を適用して治療を受けているということと、第三者行為の手続きが面倒・存在を知らないというのが理由だと思います。

自賠責保険を適用する時も様々な書類を書く為、これにプラスして第三者行為の数々の届出書を再度作成するのは酷ですよね。

 

第三者行為を適用するケースとしては、加害者の方が保険会社に連絡をせず治療の開始が遅れてしまう時に早く治療を受けたい時や保険会社から一括請求の停止を打診された時などです。

あまり活用する時は無いかもしれませんが、予備知識として知っておくことは大切です。

 

旧厚生省の通達

「自動車による保険事故も一般の保険事故と何ら変わりがなく、保険給付の対象となるものであるので、この点について誤解のないよう住民、医療機関等に周知を図るとともに、保険者が被保険者に対して十分理解させるように指導されたい」(昭和43年10月12日 保険発第106号「健康保険及び国民健康保険の自動車損害賠償責任保険等に対する求償事務の取扱いについて」)

 

これは旧厚生省より通達された内容です。

40年以上前になりますが、交通事故のケガも健康保険を適用できる旨が記載されています。

こうした通知が出ているのにかかわらず、『健康保険を適用できないと病気・接骨院で説明された』という話も聞きます。

こんな時は『第三者行為の届け出を出す旨』を伝えてみるのがいいかもしれません。

 

難しい説明になってしまったかもしれませんが、最後まで読んでいただきありがとうございました。