〇交通事故外傷 ダッシュボード外傷

前回はフロントガラス外傷について紹介しました。

フロントガラス外傷では頚部捻挫のムチウチや、脳・頭部へダメージが集中しやすいのがわかっていただきましたか?

今回はダッシュボード外傷について紹介していこうと思います。

 

ダッシュボード外傷とは、交通事故にあった際、体を車のダッシュボードにぶつけてしまい損傷する外傷で

主に、運転席&助手席で発生します。

少しご自身に置き換えて想像してみてください。車の座席に座っている時、ダッシュボードはどの辺りにありますか?

 

高さ的には膝の高さにありませんか?

一言で車といっても数多くの車種があるので全ての車に該当する訳ではありませんが、私の車では丁度膝くらいの高さにあります。

車で走行中、前方衝突の事故に遭ってしまった時、とても大きな外力がダッシュボードを介して、膝へと伝わってきます。

これにより外傷が生じてしまうのです。つまり、足のケガをしてしまう可能性が高い外傷になります。

 

実際にどんな外傷があるのかというとダッシュボード外傷で代表的なのは

股関節後方脱臼・大腿骨骨頭骨折・大腿骨頸部骨折・膝蓋骨脱臼・脛骨近位端部骨折・後十字靭帯損傷です。

特に股関節後方脱臼には注意が必要になります。

 

先ほども説明したように、ダッシュボード外傷では膝に大きな外力が伝わり、その力が大腿骨を後方に押し出します。

これによって股関節脱臼してしまうのです。

 

股関節脱臼は前方・後方・中心性脱臼の方向に脱臼することがあります。

前方脱臼は先天性股関節脱臼などでなることが多く

後方・中心性脱臼は外傷(交通事故など)によるものが多いという特徴があります。

 

交通事故の場合は後方・中心性脱臼が多いということです。

後方脱臼は、大腿骨の骨頭が骨盤の後方に転位する。

中心性脱臼は、大腿骨の骨頭が股関節を突き抜けて脱臼します。

股関節を突き抜けて脱臼?・・・何か違和感を感じませんか?

股関節を突き抜けて脱臼って骨を破壊して、尚且つ脱臼するってこと?

なんて疑問を持った方はいませんか?

 

そうです。中心性脱臼の場合、脱臼と骨折が同時に起こってしまうんです。

これを、脱臼骨折といいます。

この中心性脱臼は交通事故外傷の約6割に発生する可能性があるので、注意が必要です!

 

骨盤は造血機能がある為、骨盤を骨折するということは、大量に出血をしてショック状態になる場合があるんです。

股関節脱臼は発症から24時間以内に整復することが重要です。

24時間以上経過してしまうと、血管の損傷などにより大腿骨頭が壊死してしまう可能性があります。

股関節脱臼は徒手整復では限界がある為、麻酔をしてからの整復になります。

接骨院では麻酔などの使用はできませんので、整復は整形外科などが主となります。

交通外傷のダッシュボード損傷では股関節を痛めてしまう事が多く、損傷の程度によっては重症となることが多い!

ということが、なんとなく理解できましたか?

 

昨日は戸塚でバイクの大きな事故があったようですので、お車を運転される際は十分ご注意ください。