●【ランナーの故障を斬る!】Vol.6 後脛骨筋腱炎

高岡尚司


 

ランナーによく発生する故障をピックアップして

その原因や対処方法をお届けする

「ランナーの故障を斬る!」シリーズ。

 

 

今日お届けするのは

「後脛骨筋腱炎」です。

 

あなたはこの症状を経験したことがありますか?

 

実はこの症状

痛くても結構走れちゃったりするんですよね。

 

僕も学生の時に経験したことがありますが

痛いんだけど、我慢すれば走れちゃう。

 

「痛いけどとりあえず走れるし、重症じゃないっしょ。

そんな軽症で練習休むわけにもいかないしな。

大事なレースが控えてるから。」

 

学生の時の私を含め

この症状を訴える方のほとんどは

我慢すれば走れないほどではないことをいいことに

痛みが出てる本当の原因に気付かないまま

不調の負のループに突入していきます。

 

 

それではまず

後脛骨筋という筋の説明からいきましょう。

 

後脛骨筋はこの図のように走行しています。

 


そしてこの筋の腱は 内くるぶしの後ろを通り

図のように足部の骨に付着します。



後脛骨筋腱炎というくらいですから

筋腹ではなく腱の部分に痛みが出るわけですが

ほとんどのランナーが訴えるのは

内くるぶしのすぐ後側辺りの痛みです。


アキレス腱に近いので

アキレス腱の痛みと感じる方もいらっしゃいますが

徒手検査で後脛骨筋に刺激を入れれば

かんたんに判別できます。



では、この症状はなぜ起こるのか?


その質問に対する答えは、こうです。


あなたは相撲取りになったつもりで

四股を踏んでみると

この痛みが別に

路面が硬いところを走り過ぎたとか

スピード練習を入れ過ぎたとか

うっかり裸足で走ってしまったとか…


そんな上っ面な原因で

もたらされているわけではないということが

否が応でもわかってしまうはずです。



まずは動画のように

四股を踏んでみましょう。 



こんな感じで四股を踏んだ時

あなたの足の裏の体重の乗り方はどうなってますか?


母趾球側に体重が乗り過ぎていませんか?


これこそ、後脛骨筋腱炎の原因です。


事実、ちゃんと四股を踏めるようになって

それをランニングに応用できれば

後脛骨筋腱炎はすぐに改善できます。



以前、このシリーズの

「足底部の痛み Vol.2」でもこの図を出しましたが

このような、いわゆるオーバープロネーションが

後脛骨筋腱炎の原因と考えられています。



その考えは、半分当たりで、半分ハズレです。


というのも オーバープロネーションそのものにも

原因があるからです。


で、このオーバープロネーションに対して

一般的にはどのように対処するかというと

足底板(インソール)だったり

筋トレだったり

テーピングだったり

高額なツボを買わされたり…(笑)



これは全て対処療法でしかなく

(ツボは別として)

なぜオーバープロネーションが起こるかという

根本的なところは誤魔化されています。


いわゆる

臭いものに蓋をしているわけです。


翻って

臭いものに蓋をするのではなく

臭いものの原因に対処するために

四股を踏むわけです。



後脛骨筋腱炎症状に悩むランナーは

ほぼ例外なく、母趾球に体重を載せすぎます。


ここを改善しなければいけないわけです。


そして

こんな動きになってたんじゃ

あなたが気づかないうちに

徐々に、徐々に

あなたのパフォーマンスは 低下していきます。


だって、痛みって、何のために出てると思います?


「おいおい、その動きはさすがにマズイよー」

っていう、体のサインです。


そんな状態で

あなた本来のパフォーマンスが発揮できるとでも

思ってらっしゃいますか?



僕は、後脛骨筋腱炎を我慢したせいで

その年、1年は満足なパフォーマンスを出せませんでした。


それどころか

今度お話ししようと思いますが

ランニング中に膝の半月板を負傷して

半年を棒に振ってしまうという惨事に見舞われました。


それくらい

無視してはいけない症状

そして、サインなんですよ、この、後脛骨筋腱炎は。



さぁ、もしあなたが後脛骨筋腱炎に悩んでいる

もしくは

あなたの周りにそんなランナーがいるのであれば

我慢して走ってる場合ではありません。


やることは至ってシンプル。


あなたがやることは

四股を踏むことです。


そうすれば

後脛骨筋腱炎の症状なんて

ちゃんと走りながら オサラバできますから。


結構、カンタンに痛みは改善しますからね ♪